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地震@カトマンズ [ネパール]

昨年は一年間開店休業で仕事をしなかった。
今年度に入り、久しぶりによっこらしょと重い腰を上げて仕事に復帰し、
ネパールにやって来た。
初日からバタバタと業務をこなし、3週間目、
やっと土曜日になり、ゆっくりしようとホテルで文章を書いていた。

あれっ?

ガタガタと椅子と机が動き出した。
「えっ??」
始め、それが何なのかわからなかった。
微動はすぐに衝撃に変わり、床が縦横斜めに動き出す。
私はとっさに文書保存のボタンを押すも、椅子からずれ落ち床にへたり込んだ。
メキメキ、音がする。
縦揺れなのか横揺れなのかもわからない、不規則な振動。
割れているような、ガガガという感じ。

机の下にもぐろうとしたが、座り込んだ勢いでベッドの方に飛ばされる。
ベッドの下には空間がなく、入り込めない。
私は慌てて布団引っ張って頭にかぶった。
大きな揺れにあらがうことも出来ず、
頭の中を死がよぎった。

このホテルは斜面に建っている。
建物倒壊、あるいは土砂崩れ?
日本なら耐震構造だが、
ホテルにどれだけの強度があるのかわからない。

あちこちから悲鳴が上がるのが聞こえてきた。

私も、大きな声を出した。

「怖いよー!」

声に出して叫ぶと、少し落ち着く。

「怖い、怖い、怖い!」

息ができる。

もうダメかもしれないと思った。

屋根が落ちるか、
床が崩れるか、
それとも建物ごと落下するか……。

こんなところで死ぬのかな。
愛しい人のことを思い、母のことを思った。
私が死んでも、きっと元気に生きてくれるはずだ、と、
そんなことを思った。

そして、突然ぱったりと揺れが収まった。

私は呆然と床にへたり込んでいた。

ああ、逃げなきゃ。

ドアを開けて、「誰かいますか!」と叫んでみる。
そうだ、パソコンは持ちだそう。
引き返して身の回りのものをかき集める。
それからパスポート、現金、携帯電話。
靴も履かないとマズイ。

とりあえずの貴重品を抱え、レストラン横の裏庭に出ると、
既に多くの宿泊客、従業員が芝生の上に座り込んでいた。

そのホテルからはカトマンズ盆地が見渡せた。
白っ茶けた土煙が上がっている。

家屋が倒壊しているのか……。

そして、誰かがタワーがない、と叫び出した。


こうして私はネパールで地震に遭遇した。

それから一週間。
緊急援助隊やテレビクルーなどが大勢やって来た。
一方私は、明日の飛行機で日本に一時退避する。

何もできない自分が腹立たしい。

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石山

ご無沙汰しております。シンズリの仕事していた石山です。ネパールの地震は大変でしたね。ご無事で何よりです。「アフリカッ」読みました。
by 石山 (2015-07-05 00:37) 

mika_m

ご無沙汰しております!
また8月にネパールに行きます。道路は開通しましたが、地震で打撃を受けたので、また何か貢献できることを探したいと思います。「アフリカッ」読んでくださってありがとうございました。
by mika_m (2015-07-05 18:36) 

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